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戯けた姿も生きる道ですか?

鬱屈とした学生の記録。備忘録。メモ。基本的に冗談。

院試と台風と僕と齋藤飛鳥

院試

タイトルの後ろ3つは本題と関係ないです.

今年の夏(2016年8月),現所属の大学ではない外部の大学院を受験しました.そのことについて時系列で追いながら書きます.

 

院試対策について知りたい人は2016年5~7月ー対策ー,試験については2016年8月ー院試ー,台風と僕と齋藤飛鳥?ハァ?って人は2016年8月21日ー番外編ーにジャンプ.

 

3回生  ー動機ー

 理工学部機械工学科で3年間勉強した感想は「う~ん,なんか違うな違うな~これで社会に出るの怖いな怖いな~」っていう感じでした.実は1回生の頃から,具体的には言葉に出来ないけど,機械工学科での勉強は入学前に思っていた感じと違うな,俺に向いてないなって思っていました.なので仮面浪人して他大を受け直したりしていました.落ちましたけど.そんなこともあって,大学卒業後は大学院で別分野へ進みたいと思っていました.現所属の大学が私立だし国立の大学院を受けるのは既定路線でした.

さぁではどの分野に進もうか.3回生の初めの方ではかなり悩んでました.なんにせよ必要になるであろうと,1・2回生のとき使っていた微積分や線形代数の教科書で復習を始めました.そんな時に出会ったのが機械学習です.なんて面白いんだ,世界はこんなにも進歩していたのか,僕が何気なく使うサービスや機能にはこんなすげぇ技術が使われているのか,俺はこれまでこんなすげぇ技術から隔離されていたのか,と思いました.ある種の孤独感にも似たような感じを抱きました.それからは機械学習統計学などデータ・サイエンスの本やサイトを読み漁りました.

 

冬,データ・サイエンスの分野へ進もうと決心しました.

 

そうと決まれば話は早い.

研究室を調べます.

機械学習 研究室 大学院」[検索]

情報科学研究科は院試問題に情報科学の専門科目があるのか...イヤだなぁ...

独立研究科は他専攻の専門科目や基礎科目(数学や物理)で院試が受けれるのか...いいね...

そして見付けました.東京大学新領域創成科学研究科複雑理工学専攻.

 

2016年4月 ー研究室ー

東大新領域複雑理工以外よさげな専攻が見つからず,そこを本命に,すべり止めは自大学に決めました.HPにアップされていた過去問を見て,「全然解けん笑」と笑いました.取り敢えず受験科目を決めよう.微分積分線形代数,力学,TOEFL ITP.科目数は少ないし内容もすごく難しいというわけではなかったです.ネットで調べたところによると「複雑理工は7割ありゃ受かる」「英語は参考程度」だそうでした.これらを鑑みて「イケるな」って思いました.もっと言うと,こんなに簡単でいいのか?これが『学歴ロンダラーの巣窟』と言われる所以かとも思いました.でも興味ある研究室がいくつかあるしちょうどいいやって思いました.

 4月からは大学で研究室に配属されました.希望通りに,機械工なのに非線形物理をやってる研究室に配属され,パターン認識に関する研究テーマを与えられました.あれ?まぁまぁ面白いじゃん笑.さらに,この研究室は結構自由で,先輩に外部院試の旨を伝えたところ応援してくれてさらに前期は院試勉強に集中していいと言っていただきました.これでかなり有利に院試を戦えると思いました.

4月の終わり,専攻説明会があるのではるばる関西から柏キャンパスを訪れました.キャンパスや建物はなにか無機質な印象を受けました.その3週間ほど前,お目当ての研究室の先生に訪問の旨をメールで伝えていましたが,当日はお見えになりませんでした(居るって言ってたのにな...).全体説明会の後は研究室ごとにポスターセッション,一部は研究室見学をさせてもらえるということでした.目当ての研究室のポスターセッションを聞き院生の先輩方に質問し終えたとき,当時第3希望だった研究室で先生自ら研究についての説明をしてくださるということだったので聞きに行きました.先生のお話しはすごく面白くその研究室への興味が強くなりました.説明の最後に「この研究室を受験しようか迷ってる人,相談に乗ってあげる」と先生がおっしゃったので,僕は折角遠くから来たしこの上ない好機だと思い相談に乗ってもらいました.先生個人の部屋に通されて1対1で45分くらいお話しさせていただきました.正直内容はあまり覚えていません.すごく緊張していたので.でも先生の研究に対するスタンスや院生への教育方針などを直接聞き「この人のもとで勉強したい」と強く思いました.「僕は機械工学科所属で先生の研究分野である情報科学の基礎知識はありませんが大丈夫でしょうか」と質問すると「まず合格することを考えろ.合格出来たら相応の学力があるということ.入学してから教えてあげる.」と言ってくれました.ここまで単刀直入に正論を言われると院試勉強を頑張らざるを得ないと気合が入りました.でも同時に,先生の人柄ゆえこの研究室は比較的人気があり本当に合格できるだろうかという不安がよぎりました.

帰りの夜行バスは高揚感と不安感と尻の痛みで全く寝れませんでした.

 

2016年5~7月 ー対策ー

この時期は機械学習についての勉強,卒論に向けての勉強,そして院試勉強をしていました.他の受験生に比べれば勉強時間は十分に取れていたはずです.東大新領域複雑理工の院試対策についてまとめてみます.

 

微分積分

定番のマセマを2周ほど.

 次に,演習 大学院入試問題[数学]Ⅰ をやりました.

演習 大学院入試問題[数学]I

演習 大学院入試問題[数学]I

 

この本の何が良いかって微分積分微分方程式線形代数が収録されていること.そして東大の問題が多いということ.正直言って,複雑理工の微分積分はこの本ほど難しい問題は出ないだろうとタカをくくっていたのであんまり真面目にやっていません.

 

線形代数

やはりマセマを3周ほど.線形代数は苦手だったのでかなりじっくりやり込みました.

演習の方もやりました. 

スバラシク実力がつくと評判の演習線形代数キャンパス・ゼミ

スバラシク実力がつくと評判の演習線形代数キャンパス・ゼミ

 

そして,演習 大学院入試問題[数学]Ⅰ の線形代数の章を3周ほど,過去問によると固有値問題がよく出るようだったのでそこを重点的にやりました.マセマでかなり丁寧に勉強したのでこの問題集はすいすい解けるようになって線形代数が好きになる勢いでした.過去問はこの問題集と同じくらいの難易度だったので自信がつきました.

 

力学

これといって特に問題集はやっていません.過去問を見たところ回転運動が良く出るなぁって思ったくらいで解けないことはないと判断しました.

 

過去問

5年分を通算で10周くらいやったような気がします.なんせ模範解答が無いので参考書を見ながら何度も繰り返し,納得いく回答が作れるまでやりました.やはり傾向をつかむことが出来るので過去問は大事ですね.それから,同研究科他専攻の過去問も少しやりました.傾向が全然違うので新鮮で気分転換になりました.

 

TOEFL ITP

3回生の時に3回ほどITPを受験していたので雰囲気や問題形式は把握していました.TOEICに比べて速いリスニングになれること,文法・語法で落とさないことが大事だと思いました.でも前述の通り,TOEFLより専門科目の方が重要だという情報を信じてあまり勉強しませんでした.なんか問題集1冊やったけど忘れました.てか英語苦手だし.

 

こうして見てみると胸を張っていっぱい勉強したとは言えないですね...


そして出願.受験番号は出願順(のはず)だから,遅めに出願すれば受験番号は後ろの方になり大体の受験者数を把握できるだろうと思い,割りとギリギリで願書を出しました.

 

2016年8月 ー院試ー

そんな感じで勉強を続けて院試を迎えます.日程がまぁまぁ辛かったです.

23日 東大筆記試験

25日 自大筆記試験

26日 自大口述試験,東大筆記試験合否発表

29日 東大口述試験

この一週間は緊張で飯も食えず眠れずめちゃめちゃ疲れました.ヘタこいたら来年からプー太郎ですからね.

23日,試験会場に着いてビビりました.昨年の受験者数は89人だったのですが,今年の受験者数は(記憶が正しければ)121人.合格者は多くて40人.これで完全に怖気づきました.7割じゃ絶対受からないだろうな...と.午前中のTOEFLはまぁいつもと同じ程度できたかな...という感じでしたが,午後の専門科目は手ごたえが全くありませんでした.予定では微積分と線形代数をサクッと終わらせ残り時間で力学をじっくり解くという感じでしたが,慌ててしまいま~解けない解けない.問題集で勉強したことしか出てないのに全然解けない.自分のメンタルの弱さを本当に情けなく思いました.本当に落ちたと思いました.帰りの新幹線がいつもより長く感じました.

25日,自大の筆記試験.過去問2年分をパラパラっと見た感じ特に対策は必要ないだろうと思い何も準備せず挑みました.慣れた教室,見慣れた面々のなか全く緊張せず伸び伸びと試験を受けました.余裕でした.

26日,朝から死ぬほど緊張していました.苦手な面接と東大の筆記試験合否発表が同じ日にあるのです.昼,暑苦しいスーツを着て口述試験を受けました.会場に入った瞬間,よく知ってる先生方が面接官なのに,何の準備もしていなかったせいで急に焦り出しました.聞かれたことに的確に答えられているのか,そもそも自分で何を言っているのかも分からない状態でした.なんとか口述試験を乗り切っても夕方に東大筆記試験合否発表が待っています.どうせ落ちているのだから無駄な希望は捨てようと自分に言い聞かせていました.研究室でかき氷を食べました.家に帰りHPで確認しました.20回くらい確認しました.自分の番号がありました.

29日,自大口述試験の反省も踏まえ,質問されるであろうことを想定し回答を準備して東大口述試験に挑みました.筆記試験での合格者は60人,ここから少なくとも20人は削られる.そう思うとすごく憂鬱でした.前の人は15分くらいかかっていてさらに黒板を使って何かを説明していたようです.僕は5分くらいで終わりました.第一志望指導教員の先生によくある質問をされただけでした.これはこれで不安になりました.でも,たった5分のために呼ばれて落とされたら許さねぇとも思いました.iPodから流れてきた「ALIVE / Mr.Children」で泣きそうになりました.

2016年9月 ー発表ー

9月5日,最終合否発表の日.友達に遊びに誘われていたけど流石に遊びに行く気にはなりませんでした.口述試験からの1週間,ずっと気持ち悪かったです.発表は現地での掲示板のみなので遠方の僕は誰かが掲示板の写真をネットにアップしてくれるのを待ちました.画像が貼られたリンクをクリックして,よく見ると自分の番号がありました.最終合格者は35人.ホッとしました.すぐに母に電話しましたが30分くらい話したらすごく疲れました.取り敢えずは受かって安心しました.でも,勉強してきた成果を筆記試験で出し切れなかったという点では後悔が残りました.それがお前の実力だ,と言われればそれまでですが.次の日,合格通知が届いて「本当に受かったんだ...」と思いました.これから受験する人は気になる合格点ですが,「複雑理工は7割ありゃ受かる」というのは研究室の人気によると思います.複雑理工は研究室の人気の差が激しいので7割で受かるところもあればそれじゃ受からないとこもあると思います.

その後,自大の院も合格して,ようやく院試が終わりました.

大学受験に比べれば勉強期間は短いけれど,院試の方が精神的に疲れました.院試が終わってからはしばらく何もする気が起こらず,引き籠ってウォーキング・デッドを延々と見ていました.気付くと僕の方がウォーカー(ゾンビ)になっていました.

2016年8月21日 ー番外編ー

嫌な予感はしていました.21日朝の天気予報は「明日,台風が関東地方を直撃するでしょう」と伝えるのです.22日に関東へ行き,23日に試験を受ける予定だったのでこの台風は迷惑千万です.22日に交通機関が麻痺して関東までたどり着けない可能性を考えると,21日のうちに行ってしまった方が良いと思い,慌てて荷造りを済ませて家を出ました.慌てていた証拠に腕時計を持っていくのを忘れて,時間を把握することが出来ない状態で試験を受けました.笑えない.

ホテルに着き,夜まで過去問を解いていました.さぁ寝よう.と思っても緊張で寝れません.仕方なくテレビをつけると,一人の女の子がミャンマーを旅していました.テレビっぽいリアクションは全くなく,有名な遺跡を見てもすごく薄いリアクション.変なところで爆笑する.そんなゆるい感じに少し緊張が解けて,番組が終わったら眠れることが出来ました.その女の子が齋藤飛鳥さんでした.っていうだけの話でした.